カービィシリーズの中でもひときわ異彩を放つのがこのエアライド。
レースゲームというカテゴリなんですけどコピー能力やマシンの性能が大きく違っていたり独特のシステムでした。
そのシステムから今でも続編を望む声がよく聞こえてくるゲームの1つ。
ということでエアライドの続編の可能性を色んな面から考えてみました。
そういえばどうなったんだろ、という人は見ていってくださいね。
動画でも解説したので文字読むのがめんどくさい!っていう人はこちらをどうぞ!
続編がでない理由は類似ゲームの存在!
任天堂にはエアライド以外にもレースゲームがいくつか存在します。
その代表的なものがマリオカート。
これの存在がエアライドの続編の妨げになっているというのが僕の考えです。
マリカの人気が高すぎる!
マリオカートというのはスーファミで出てからGBA、GC版を除いてすべて100万本以上売り上げてる化け物ソフトです。
スーパーマリカ | マリカ64 | マリカアドバンス | マリカDD | マリカDS | |
発売年 | 1992 | 1996 | 2001 | 2003 | 2005 |
累計売上 | 382万本 | 224万本 | 94万本 | 87万本 | 400万本 |
ハード | SFC | N64 | GBA | GC | DS |
マリカWii | マリカ7 | マリカ8 | マリカ8DX | |
発売年 | 2008 | 2011 | 2014 | 20017 |
累計売上 | 370万本 | 301万本 | 128万本 | 239万本 |
ハード | Wii | 3DS | WiiU | スイッチ |
さらにはゲーセンのアーケードとしても展開。
やったことあるけど結構面白いですよ!
その点カービィのエアライドは45万本。
一番売れなかったゲームキューブ版の半分ほどしか売れてないんです。
なので任天堂としてはレースゲームのアイデアなどはマリオカートにそそいだ方が企業として利益が出るというわけ。
この影響をもろに受けてるのがF-ZEROシリーズ。
据え置きF-ZEROはGCでのF-ZEROGXを最後にぱったり発売が止まりました。
ついにはマリオカート8でF-ZERO特有のちょっと宙に浮く反重力も持っていかれてしまったんです。
ということでエアライドの新しいアイデアが出たとしても確実に売れるマリオカートのほうに回されている、という可能性があるんです。
こうなってしまうとなかなか新作は出せないんじゃないでしょうか。
F-ZEROについてはコチラを参照
任天堂ハードHD化で開発費の高騰
WiiUが発売されてから任天堂のハードはPS3などに遅れながらもHD化を果たしました。
HDになると画質とかはよくなるのでユーザーとしてはうれしいんですがデメリットも一つ。
それが開発費の高騰です。
■最も開発費が安いのはWii、HD機の1/6
2009年度の平均開発費も算出されています。Wiiの開発費用は最も安く500~700万ドル(約4億6000万円~6億5000万円)。これは前世代のゲーム機並みとされています。プレイステーション3とXbox360は1500~3000万ドル(約14億円~28億円)。文字通り桁が違うという訳で、数字からはHD機の開発がいかに負担をかけるかが見えてきます。
HDであるWiiUはWiiに比べて6倍の開発費がかかっていたことが明らかになっています。
当然さらにきれいになったスイッチではそれ以上ということに。
開発費がこうやって上がるとソフトが大量に出せなくなってしまいます。
それよりも1つ1つ大事に作って失敗しないようにするというのが今のゲーム業界の流れ。
任天堂もいくつかあるレースゲームの中でその開発リソースをマリオカート1本に絞ったということなんでしょうね。
エアライドの売上が低いからという理由
シリーズものの続編が出ない理由のほとんどがコレ。
ただエアライドに関してはそこまで低くありません。
エアライド | カービィ64 | 鏡の大迷宮 | タッチカービィ | ドロッチェ団 | |
発売年 | 2003 | 2000 | 2004 | 2005 | 2006 |
ハード | GC | N64 | GBA | DS | DS |
国内売上 | 45万本 | 107万本 | 76万本 | 31万本 | 119万本 |
世界売上 | 156万本 | 177万本 | 152万本 | 不明 | 160万本 |
あまり売れなかったゲームキューブで45万本売れれば大したもんじゃないでしょうか。
世界売り上げにおいては番外編なのにカービィ本編に迫るくらい売れています。
なので売上が低かったからというのは理由として違うかなと考えています。
ちなみに売上が低くて新作が潰れたシリーズとしてはヴァンパイアなどがあります。
公式がしっかり発言してるものはかなり珍しい。
人気もかなり高いシリーズ
売上がこれだけあるので当たり前かもしれませんが国内、海外ともに人気はかなり高め。
アマゾンのエアライド価格は常に高騰してます。
2019年現在新品価格は37800円というすさまじい価格に。
そしてこっちはエアライドのアマゾンランキング。
GCのゲームなのに2400位という時点でかなり高いんですが変動もかなり活発。
このグラフがガクッと下がったときに売れてるんですけどかなりジグザグしてますよね。
これは毎日複数本売れてるときのグラフ変動です。
こういう客観的にわかる情報を見ても相当な人気があることがわかります。
エアライドディレクターの不在?
このカービィのエアライドのディレクターは桜井政博という人物。
カービィを手掛け、スマブラのディレクターの人というとわかりやすいでしょうか。
この人実はこのエアライドの制作を最後に今まで所属していたHAL研究所を退社してるんです。
今はソラという会社を立ち上げています。
今まで取り仕切っていた人間がいなくなったのはエアライドの新作が出ないことと関係してるんじゃないでしょうか?
桜井氏はそんな関係ない?
この桜井氏は退社までカービィシリーズ全般のディレクターもしていました。
退社したということはカービィシリーズも中止に…という風にはなってないですよね。
退社後も、
- タッチカービィ
- ウルトラスーパーデラックス
- トリプルデラックス
- ファイターズZ
- ロボボプラネット
これだけ出してます。
そして最新作のロボボプラネットでは50万以上の売上を出してるということで低迷してるというわけでもありません。
HAL研究所の熊崎氏が今度は舵を取ってシリーズを続けているんです。
また、上のメインのシリーズに加えてすいこみ大作戦やバトルデラックスのようなスピンオフのゲームも色々作ったりも。
こういうところを見るとカービィシリーズを作り続ける体制はしっかり受け継がれていることが分かります。
桜井氏はエアライドをすべて手掛けてたわけではない
桜井氏は一応ディレクターという肩書ではあるんですがすべて見ていたわけではありません。
当初桜井は監修という立場から本作に関与していたが、開発の遅れから急遽ディレクターに就任、急ピッチで作業を進めた。
Wikipedia(ニンテンドードリーム)より引用
カービィ作成の新体制もしっかりできていて、エアライドは桜井氏がいないとできないわけではない。
なので人材がいないからカービィのエアライド2が出ない、ということではないでしょう。
人材がいて、尚且つ続編を望んでるのに発売されないシリーズも中にはありますけどね。
任天堂の方針がエアライドにとって逆風だった?
マリオカートの存在がエアライドにとって逆風になってることを話しましたが、それともう一つ逆風になっているものが。
それが任天堂の方針、ポリシー。
マリオシリーズなどのディレクターで知られる宮本茂氏は以前F-ZEROの新作についてこう語っています。
『例えば新しいハードのコントローラーがF-ZEROにピッタリだったとします。そうすれば我々はF-ZEROの開発を考えるでしょう。』
『F-ZEROを作る上で難しいのは、過去の作品と違う新しい”何か”をどう用意するかです。』
引用:http://yougot-neko.com/nintendo-switch_f-zero-gx_interview/
任天堂の方針として「新作はなにかしら進化させる」というものがあります。
マリオカートに吸われてるわけではなくエアライドを進化させるポイントがわからないという説。
例えばメトロイドでは一番最後のアザーMというものがちょっと不評でした。
その影響あってかWiiuでは一本も出さず、2017年にようやくリメイクを3DSで発売したんです。
アザーMが2010年なんで7年も開いちゃったんですね。
エアライドもこれと同じ事態に陥ってる可能性は十分に考えられます。
会社のポリシーに悩まされてるシリーズは他にも。
エアライド独自のシステム
ただエアライドのシステムは他のレースと明らかに違う点がいくつもあります。
レースゲームの大御所がいるとはいえシステム面でそこまでかぶってはいないように思うんですよね。
エアライド独自のシステムといえば、
- それぞれ全く違うマシン
- バトルロイヤルができる
- マップがかなり広い
- 独特の操作
このくらいでしょうか。
マリオカートも最近はカートのカスタマイズができるようになりましたがエアライドのマシンほどの個性は出せません。
同じようにバトルモードもありますがシティトライアルほどの自由度はないですよね。
アクセルボタンが必要ないっていうのも他にはないシステムです。
こうやって見ると差別化はそこまで難しくないように見えます。
差別化はできてるのに、ということはやはり上で触れたマリオカートに集中してるのが理由でしょうかね?
エアライドの続編が出ない理由まとめ
- レースゲームはマリオカート1本に注力
- いいアイデアが思いついていない
エアライドの続編、新作が出ないのはこの辺りが原因かなという結論になりました。
そしてその背景には開発費の高騰がある、という感じ。
売上も申し分ない、差別化もできる、体制もある、なのに出さない。
という現状を考えるとこの線が一番有力かなと思います。
今だったらオンラインの対戦があったりして面白そうなんですけどね。
ただ続編の前にエアライドそのものがリメイクされる可能性もあります。
スイッチではバーチャルコンソールでGCが来るんじゃないかとうわさされてるんです。
スイッチがGCコンに最近対応したのもその前触れなんじゃないか、とか。
スイッチもかなり売れてるんで今出せば前作の売り上げも上回りそうですが…
とりあえず続報が来るまで我々は待機するしかないのが悲しい所。
ちなみに最近は中古で8000円くらいまで上がってたエアライドですが少し安くなって4000円くらいになってます。
またやってみたいなーという人は今が狙い目ですよ!
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